MG物語 幕開け

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MG物語

カウンセラーとしてエリートコースを突き進む主人公。
華々しい表舞台での仕事とは裏腹に、何かが彼の身体を徐々に蝕んでいく。

「パソコン操作で乱視が悪くなったかな?」
「もうそろそろ老眼じゃないのかね?」

何気ない日常会話に潜んでいた“はじまり”の物語。

じっくりとゆっくりと、しかし確実に衰えていく自らの筋力。
迫りくる恐怖は彼の心を暗い水底へと引きずりこんでいく……。

学問としてあれほど学んだはずの心の闇、暗い影は全てを包み込み、そして。

起きていることも、横になることも叶わない彼がはじめて見た風景とはいったい。


迫りくる難病の姿が見えたとき、彼が選んだ道は“生き延びること”だった。
希望を捨てず、献身的に彼を支える妻の存在。

どれだけ燃え尽きて灰になろうとも、女神の添える手から再び燃え上がれ。
そしていつの日か、旅立っていった彼らが夢見た“明日”を生きている意味を知るのだ。

恥も外聞もなく生き延びる無様な男の姿がそこにある。
暗い心の闇を表現した独特の世界観が心を波立たせるだろう。
その心理描写は、見る者に何を問いかけるのか。

MG物語、随時更新予定。

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